特集「無形文化遺産 和食の世界との融合」 第三回 牛ロースのロティ 山椒のラケ オニオンヌーボーのピュレとウフポシェ
令和3年6月8日
今日は牛ロース肉を使用し家庭でもお馴染みの「すき焼き」を分解、再構築をした
一皿をご紹介いたします。
すき焼きとは食肉や他の食材を浅い鉄鍋で焼いたり煮たりする料理です。
酒・砂糖・醤油などで味付けをしながら焼いたり、予めそれらを合わせた割下を使い
煮込んだりと、各地方また家庭によって様々な食材や作り方があるとは思いますが、
それだけ料理の可能性を感じる一品だと思います。
今回は酒・砂糖・醤油などの味、風味を赤ワイン・ポルト酒・蜂蜜・スパイスで表現してみました。
まず、赤ワイン・ポルト酒・蜂蜜・生姜の千切りを鍋に入れ、濃度がつくまでゆっくりと
煮詰めます。それを漉して粉山椒を加え、甘いスパイシーなソースに仕上げ、これを焼きあげた牛ロース肉の表面に塗り味、風味を調和します。
付け合わせは水切りした豆腐を焼いたものと葱のグリル、そして別容器にポーチドエッグとオニオンヌーボーのピュレを添え、
生卵につけて頂くすき焼きをイメージ致しました。
このように調味料や技法は違えど、味、風味を基盤とした構成にすることで、和食を
少しでも身近に感じてもらえたら幸いです。

Yutaka.miyahara