代表部案内 - 館長からのメッセージ

館長からのメッセージ


伊原大使挨拶

 2018年は、多くの国において自国優先主義が強まり、多角的な枠組みのもとでの国際協力の推進にとっては逆風の一年であったと思います。


 ジュネーブでも、当地に本部のあるいくつかの国際機関において、米国の国連人権理事会脱退や世界貿易機関(WTO)の紛争処理機能に対する深刻な問題提起など、今後さらに波及していくであろう事態が生じています。


 しかし昨年一年を振り返って感じるのは、このような状況においても多くの分野で前向きで重要な進展があったということです。 難民や移民の問題は引き続き深刻ではありますが、それぞれについてグローバル・コンパクトが策定され、これらの問題に取り組む国際社会の指針が示されました。また、社会の変化や科学技術の進歩により未来の仕事はどうなるのか、国際労働機関(ILO)設立100周年の本年にあわせて世界の有識者による議論が行われ、その成果が本年1月22日に公表されます。国際保健の分野では本年9月の国連でのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)ハイレベル会合に向けて世界保健機関(WHO)を中心に着実な進展がありました。また、一方的関税措置などで揺れるWTOでも、危機を改革につなげていこうという動きが生まれており、私も一般理事会議長としてメンバー国の意向を実際の形にするプロセスの一翼を担ってきました。


 2019年のジュネーブは、使い古された言い方ですが、まさに課題山積です。技術的・実務的な専門機関(国際電気通信連合(ITU)、世界知的所有権機関(WIPO)、世界気象機関(WMO)など)では、できるだけ政治の荒波を避けてその本来の任務を着実にこなしていくことが大切です。他方で、人権・人道分野や国際貿易などのように、より大きな政治的な文脈で方向付けがなされたり条件がつけられたりするような分野では、ジュネーブでできることに自ずと限界はあります。しかしそのことを踏まえた上で、なお斬新な発想をする、”thinking out of the box” が今とりわけ求められているように思います。




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特命全権大使
伊原 純一 伊原 純一 (いはら じゅんいち)
(昭和31年4月18日 京都府 生)

特命全権大使
在ジュネーブ国際機関日本政府代表部常駐代表
昭和53年  11月 外務公務員採用上級試験合格
昭和54年  3月 京都大学法学部卒業
  4月 外務省入省
平成9年 7月 アジア局南東アジア第一課長
平成11年 8月 経済局国際機関第一課長
平成14年  7月 大臣官房会計課長
平成16年  2月 大臣官房参事官
  7月 在アメリカ合衆国日本国大使館 公使
平成18年 12月 大臣官房参事官兼アジア大洋州局、
アジア大洋州局南部アジア部
平成20年 3月 在ロサンゼルス日本国総領事館 総領事
平成23年 9月 北米局長
平成25年 6月 アジア大洋州局長
平成27年 10月 大臣官房
  11月 特命全権大使 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部在勤



大 使
岡庭 健  岡庭 健 (おかにわ けん)
大 使
在ジュネーブ国際機関日本政府代表部次席常駐代表
昭和59年 3月 一橋大学法学部卒業
昭和59年 4月 外務省に入省後,国連海洋法,核兵器不拡散,女性等の分野における多国間外交を担当した後,気候変動枠組条約室長。開発分野において国際機構課長,開発計画課長,国際協力局審議官を歴任したほか,外務副報道官として広報担当も務める。また,国連代表部,インドネシア,英国,南アフリカの在外公館でも勤務。平成27年10月からは,在マイアミ総領事。
平成30年 9月 大使(次席常駐代表)として在ジュネーブ国際機関日本政府代表部在勤