ジュネーブ祭におけるシリア国内避難民女性によるブース出店

平成29年8月9日



 本年2月に日本政府が行った,ITC(国際貿易センター)への拠出を通じた中東・北アフリカにおける人道・テロ対策支援のためのプロジェクトの一環として,シリア人女性デザイナー兼起業家のラニア・キンジ(Rania Kinge)氏を中心とする,ダマスカス在住の国内避難民の女性によるアクセサリー類等の服飾小物の制作・販売事業への支援が行われています。

 今般,「Made by Women」と題する同ブランドが,8月3日から13日にかけてレマン湖沿いで行われるジュネーブ祭に出店する運びとなり,8月7日,当代表部伊原大使夫妻は同ブースを訪問し,キンジ氏及びドロシー・テンボITC事務局次長らと懇談しました。

 ITCは,シリア国内避難民の女性たちが制作した小物を,オンライン販売等を通じて各国市場へと売り込む支援を行っており,貿易を通じた女性のエンパワーメント及び社会の安定化に貢献しています。
物質的な支援提供にとどまらず,個人の生産能力の強化を通じて自ら生計を立てる手段を支えていくことや,小規模企業の貿易促進を通じた経済成長を支援することは,紛争やテロに苦しむ国の社会安定化のために重要かつ根本的な対策です。日本は,中長期的な平和構築のプロセスに資するものとして「人道支援と開発支援の連携」を推進しており,本プロジェクトはこの考えに通ずるものです 。

 参考:ITC News(英語)