館員の声: 町頭無限 インターン生

平成30年7月20日

 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部で、2018年6月中旬から7月上旬にかけてインターンをさせていただきました町頭無限です。現在は、ジュネーブにある国際開発研究大学院(IHEID)にて開発学の修士課程に在籍しています。インターン中は、第38回国連人権理事会に日本政府代表部のインターン生として参加しました。



 インターンの主な内容としては、本会議と非公式協議への出席と議事録をとることでした。簡単な内容に聞こえますが、会議が始まって数日は相当なストレスを感じていました。初めての国際会議に加え、議事録もとったことがなく、国やNGOごとの発言は発言時間が指定されており、誰もが早口で話すため、発言を書き留め重要な部分を切り取ることに大変な難しさを感じていました。しかし、以前、この理事会に出席していたインターン生の方に前回の議事録を見せてもらい、各国の早口にも議事録をとることにも慣れてきた後は、ようやく肩の力を抜いて、ほどよい集中力をもって取り組むことができるようになりました。


 本会議で行われていた内容も大変興味深かったのですが、私が出席するのを楽しみにしていたのは、非公式協議への出席でした。本会議は、主に国やNGOがただ発言する、良くも悪くも一方的なスピーチになることが多い中、非公式協議は、比較的小規模な会議場でコアグループが決議の下書きを配り協議して内容をまとめていました。非公式協議は、各国の希望や意見が一方的な意見ではなく議論によって直接的に出ていることが多く、議事録をまとめる際にどこがどのような内容で反対、賛成しているのを観察するのに面白さを感じました。また言葉遣い等の細かいところで決議を変えることに関しては、「そこまでしなくてもいいのではないか」とも思ったのですが、この決議が採択された際、一つ一つ自国へ持ち帰り、それが今後の指針となると考えたときに「細かすぎるということはないのだな」と納得しました。


 このインターンは無給でしたが、3週間という短い期間といえども、私の中で間違いなく貴重な経験となりました。この得難い経験をこれからの大学院での研究や今後の人生に生かしていければと思います。最後に、日本政府代表部人権班の皆さんには大変お世話になりました、本当にありがとうございました。



(筆者)