第11回WTO紛争処理・年次更新の開催(平成30年5月3日)
平成30年5月18日
5月3日,ジュネーブのGraduate InstituteにおいてWTO紛争処理・年次更新が開催され,2017年度紛争処理機関(DSB: Dispute Settlement Body)の議長を務めた伊原大使は,同年におけるDSBの活動を振り返るスピーチを行いました。伊原大使はスピーチの中で,「2017年はWTO紛争処理システムにとって挑戦の年になった。シークエンス問題や加盟国による安全保障条項の適用等のシステミックな問題が提起されたが,特に差し迫った問題となったのは上級委員会の委員選考プロセスの行き詰まりや同組織の機能に関する加盟国からの問題提起であった。これらに関する本質的な問題解決のためには,交渉,履行,紛争処理というWTOの機能の3本柱のバランスを維持することが必要で,さらに,対話を通して加盟国間で信頼関係を深め,互いに協力することが不可欠である。それは昨今の保護主義的風潮において,ルールに基づいた多国間貿易システムを維持するという点でも重要である」旨述べました。
スピーチの詳細は以下のリンク参照。
Junichi Ihara, reflections on 2017